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図書館はつらいよ 純情篇 女性専用席設置の真相

一刻も早い対策が必要だっ

事件が発生してからは注意を呼び掛けるポスターや館内放送、職員による巡回強化といった対策を行っていたというものの、事件は再び起きました。被害はまさに1月23日という試験期間中に起き、利用者が安心して試験勉強するためには一刻の猶予もありませんでした。そこで25日に女性専用席設置を設置したのです。

しかしここで図書館は大きなミスをします

れは何の理由も説明せずに突然、女性専用席を設置してしまったこと…


なんと事前の予告もなく25日の開館時間から女性専用席設置の看板を置いてしまったのです。さらには看板に「痴漢被害が寄せられていたため」という経緯は書かれておらず、「ここから先女性専用席」という注意だけが載せられていました。

痴漢が発生していたことを知らなかった学生も多かったのではないでしょうか。

机の設備環境の良さが騒動の発端か

女性専用席が設置された場所を見に行くと、そこは増築されたサイレントフロアの一角でした。

静かに快適に過ごせるからとよくここの席に座っていた男性にとって、何の説明もなく利用禁止と書かれた看板はアンビリバボーな光景だったと思います。

女性専用席とされていた机︰2017年2月5日撮影

サイレントルームにあり設備や環境は良さそうです。

説明不足が誤解まねいたか

専用席設置が波紋を呼んでしまったのは、女性専用席に置かれた看板と館内に掲示されていた注意喚起の貼り紙が原因だったと関係者は振り返ります。

北図書館には「痴漢に注意」という貼り紙に、「特に居眠りをしている女子学生が狙われます」と書かれたポスターが貼られていました。一方で、女性専用席に置かれた看板については何も痴漢被害についての説明がなかったのでこの2つを見て「これは居眠りする人の女性専用席だよね」と思った人は多かったのではないかということです。
しかし、実際に被害に遭った人の中で眠っていた人はおらず、注意喚起のつもりで貼り紙に入れてしまった言葉が騒動に拍車をかけました。

やはり、図書館の説明不足が炎上の原因と考えて間違いないでしょう。

痴漢被害のためという説明もなく専用席を設置してしまったこと、「特に居眠りする女子学生が狙われる」という張り紙が誤った印象を与え騒動を助長しました。

その後、北図書館のポスターは「ちかんを許すな!」に変わっていました。

北図書館内に貼られたポスター:2017年2月3日撮影

最後に

学生に伝えたいことはありますか?という質問に図書館関係者は…

何かやるときに学生に意見を聞くことをあまりしていませんでした。学生から意見を取り入れた方がもっといいことができたりもする。学生と議論の場があればいいいと思います。
一番は被害に遭った人がいたら周りが助けてほしい。被害に遭ってしまわれてもすぐにカウンターの職員に相談してほしい。
最後に女性専用席がなくても安全な図書館になるように心がけています。これからは勇み足にならぬよう対策をとっていくのでご協力お願いします。

取材を終えて

図書館が女性専用席を設置した理由、それはこれ以上被害に遭う人を出してはならないという職員のまっすぐな思いからだったと取材を通して感じました。その純情さゆえに、女性専用席設置は痴漢被害を防ぐためと事前に案内していなかったり、誤解を生むなど問題が起きこの騒動に発展しました。図書館はこの反省を踏まえて、誰もが不安を抱えず安心して過ごせる環境を目指してほしいと思います。
ネットには「わざわざ図書館に眠りに来るなよ」という意見がありました。しかし実際には、被害に遭った方は眠っていなかったといいます。どんな場合であろうと被害者に落ち度をつけることは許されません。大切な時にうっかり寝てしまうことは誰にでもあるものです。確かに図書館は静かに過ごすのがマナーですが、でも…それならいびきがちょっとうるさい人にだけ咳払いするのでいいんじゃないでしょうか。

被害に苦しむ人がいる中で専用席設置が果たして男女差別なのか…この事件は私たちに様々な問題を投げかけています。

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