【北大マルシェ2016】君はロドリゲス・ミツオを食べるのか

わたくし、このたびジンギスカンになります。

 

ロドリゲス・ミツオと申します。羊です。北大の農場に住んでいます。

 

この記事を画面の前のあなたが読むころ、私はこの世にいないでしょう。

どうやらこのたび、わたくしロドリゲス・ミツオはジンギスカンになるみたいです。

北大に来てからというもの、実験用羊として人様の役に立つために懸命に生きてきました。

昼間はぐーすか寝て、たまに起きて、夜はぐーすか寝る。たまに北大生や教授たちに、わちゃわちゃにいじられる。そして寝る。そんな最高な毎日を過ごしていました。

が、しかし私も歳をとり、徐々に自らの死を意識するようになりました。

「どうせならこの北大の農場で寝てる間にぽっくり死にたい」そんな終末を描きながら日々を過ごしていたある日、ふと、人間の会話が聞こえてきました。

「こいつらジンギスカンにするかぁ」

まんまとやられました。

最近やたらエサくれるよな、とか思ってたらこういうことか。ブクブクに太ってしまいました。後の祭りです。大変食べごろな羊になり下がってしまいました。こいつら、わたしたちを殺して焼いて食おうって言うんです。怖えよ人間。

こいつらが飼い主です。どや顔でエサをくれます。笑顔でエサくれて「これが無償の愛か～」とか思っていたらこのザマです。やられた。

私の他にもこの４頭がジンギスカンになります。道連れです。

死刑宣告されてからというもの、夜も眠れない日々でした。
いくら羊を数えても動悸が激しくなる一方でした。

まさか自分がジンギスカンになるなんて、、、

いくら札幌名物だろうが、あんなアツアツの鉄板の上で焼かれるなんて想像しただけで無理、マジムリ。

 

が、まあしかし、決まったものは仕方がない。潔く肉になってきます。

ただ、どうせなら、多くの人に私の肉を食ってほしい。美味しく食ってほしい。味わい尽くしてほしい。そして多くの人に北大産ジンギスカンの美味しさを知ってもらいたい。

今はただただ、そう願うばかりです。

 

私の墓場となる場所はここです。

北大マルシェ2016

「 北大マルシェ」は北大農学部で開催される食と農のイベントで、学生たちが企画・運営を行っています。今年は「どさんこあぐり～あなたが支える食と農～」をテーマに掲げ、生産者と消費者が直接つながり、食と農について楽しく学べる場づくりをしています。

道内各地の生産者による新鮮野菜…や美味しいごはんの販売、さらに学生による北大産ジンギスカンや農場ツアー（申込受付中）、食べ飲み比べなどの様々な企画で食と農を堪能することができます。JR札幌駅から徒歩15分ほどですので、お散歩がてらお出かけしてみてはいかがでしょうか。詳しい出店者情報・イベント情報は公式ホームページをご覧ください。

 

他にもいろいろなイベントが開かれるみたいですが、まず私の肉を食べに来てください。

いい感じのタレに漬け込まれて待っています。

美味しくなって待っています。