学生時代にやっておいてよかったこと
―自分が学生時代に戻れるなら、どんなことをしたいですか。
「本はだいぶ学生時代にも読んだつもりですけど、もっと読めたらよかったかなと。まあでも、会社に入ってから読んだ本のほうがよっぽど役に立っているかもしれないですね。それはおそらく問題意識を明確に持って読んでいるからだと思うんですけど。現実の問題としてとらえられているということですね。学生の時がそうではなかったとは言いませんが、私の場合はやっぱり頭でわかっていても現実の問題として、必要に迫られて何かを知らなきゃいけなくてやっているという感じではなかったですからね…。まあそうはいっても役に立たなかったということは決してないので、本を読むことですかね。あとは英語ですかね。」
―大学では北海道を出て早稲田大学に進学されたとのことですが、何か理由はあったんですか?
「私が早稲田に行きたかった理由はいろんな人に会いたかったからなんですね。その当時早稲田っていうのは『人種のるつぼ』と呼ばれていたんです。インドに行ったっきり帰ってこない人、芝居やるからって言って授業に来なくなった人、インラインスケート(!?)で日本一周しに出ちゃった人とか、わけのわからない人がたくさんいて、そういうわけのわからないエネルギーがすごくて。そしてそれにみんな白けていないという(笑)。人生とは何か、友達とは何か、早稲田大学とはこうあるべきだ!みたいなことを一晩中話していたって、みんな白けてない。それが面白くて、そういう人たちに会いたくて来て、期待を裏切らない友人ができて。そういう環境で、いろんな人といろんなことを考えたというのは、この仕事に役立っているかもしれないですね。なんでもいいんですけど『お!こいつスゲーな』っていう人と出会えたというのは大きかったかもしれないですね。」
―ちなみに勉強のほうは…?
「勉強はどうですかね(笑)。私は商学部でしたけど、ゼミは哲学をとっていまして。ちょっと変わっていたかもしれませんが、頑張っていたかどうかは…どうでしょう(笑)。」
北大生へ一言
ーインタビューは以上となりますが、最後に、北大生に向けて一言いただけますか?
「そうですね…。せっかく北海道の優秀な学校に行っているんだし、卒業しても、どんな形であれ北海道の力になってほしいですね。もちろん世界に羽ばたいたり、東京で働く方もいるでしょうけど、いずれにしても、何らかの形で貢献していただけたら、と思いますけどね。」
感想
仕事にやりがいを求める人、家族を大事にしたい人、両方求める人。皆さん様々な思いをもって進路について考えていると思います。今回のインタビューを通して、「やりがい」イコール「楽しいこと」という考えは少し間違っていて、「楽しいこと」を生み出すにはつらいことやうまくいかないことがあっても踏ん張らなければならないことだってあるし、だからこそそれが乗り越えた時の「楽しさ」が「やりがい」を与えてくれることもあるのかなと感じました。ちなみに筆者は基本的に怠け者なので、まずコツコツ地道に努力する力をつけたいと思う今日この頃です。
最後になりますが、突然のご依頼を快くお引き受けいただき、そして当日は夜も遅くなってしまったのにもかかわらずお付き合いいただいた舟崎さん、本当にありがとうございました。
今回はロンドンまで行ってしまったので、次はペルーあたりで金鉱掘りの話を聞くのもいいんじゃないかと思っています。(小声)
最後までお読みいただきありがとうございました。