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金葉祭実行委員会に密着取材~4年振りの対面開催に向けて~

みなさんこんにちは。
いきなりですが、金葉祭(こんようさい)はご存じでしょうか?

鮮やかな黄色に染まった13条門の銀杏並木をライトアップし幻想的な風景を作り出すこのお祭り。
今週末、実に4年振りに対面開催されます!
ということで、お祭りに向け、準備に追われている「金葉祭実行委員会」に潜入してきました。

こんな忙しい時に取材を快く引き受けてくれたのは、金葉祭実行委員会 代表の能登谷結衣さん。本当にありがとうございました。

さあ、金葉祭実行委員会の皆さんに会いに行ってみましょう。

金葉祭まで残り4日となった10月25日火曜日、教養棟リフレッシュラウンジ。何やら熱心な話し声と楽しそうな笑い声が聞こえてきます。
金葉祭実行委員会の皆さんが和気あいあいと作業を進めていました。

 私たちが訪れた日は、部門ごとに分かれて各々の作業を進めていました。その作業をJagaJaga編集部が邪魔をしてまわります♡(金葉祭実行委員会のみなさん、本当にご協力ありがとうございました。)

各部門の作業の様子を見学

金葉祭を支える存在

まずは総務部門。


なにやら熱心に話し合いをしています。
(邪魔をしたくない…。でも記事を書かねばならぬ!)そんなライター精神で実行委員会の皆さんに話しかけていきます。
「交通整理の方法を確認しています。29日、30日は13条通りを『歩行者天国』にします。そのための方法を確認しています」

なるほど…。交通整理も自分たちでするのか。いやあ、大変だ。

続いて美術部門。
1年目4人が楽しそうに看板を作成していました。

「コロナ禍での開催ということで交通規制も例年とは違います。作る看板も例年とは異なります。」

「13条通りのところに建ててある看板も私たちが作りました⭐️」

13条通りで目を引く看板。素晴らしい出来でした。

シフトを組むのは至難の業

奥を覗いてみると、隅っこでPCとにらめっこしている男子2人がいます。彼らは一体何をしているのだろう、ということで彼らのもとに向かうことに。

話を聞くと彼らはシフトを作成しているとのこと。当日スタッフは、ボランティアも含め、

なんと162人!

そんな大人数のシフトを作成するのは本当に大変なことです。

「北大の工学部情報エレクトロニクス学科の方が開発してくれたアプリを使ってシフトを作成しています。『金葉祭で使ってみてほしい』と依頼され、今回使って、フィードバックするんです。」

「スマートフォンでもシフトを見ることができて、見る側にとってはとても便利です。ただ、シフトを打ち込む側が少し大変です…。」

いや、でも、1からシフトを作ることに比べたらとっても楽だぞ。なんだこの神的なアプリは…。
さらにこのアプリ、スマートフォンで自分のシフトをわかりやすくみることができるのではなく、
自分のポジションの位置をGoogleマップで見るなど機能が盛りだくさん。来年の北大祭で使いたい…。各クラス・サークルのシフト係が泣いて喜ぶにちがいありません。

「このアプリを作ってくれた人はオンラインパンフレットにも協力してくれました。これは金葉祭、新たな試みです。」と代表、能登谷さん。

あったか~い食べ物販売します

続いては飲食部門です。

この時は食券を準備していました。

食券を制作する実行委員会メンバーとJagaJagaメンバー(右)

知らないうちに作業を手伝うJagaJagaメンバー。頑張れ。

「今年は例年とは異なり、コロナ対策のため『イートインブース』を設けています。飲食はこのエリアのみで会場内での飲食・食べ歩きは禁止となります。」

「入口で検温し、食券を購入し、料理をもらって初めて飲食ブースに入ることができる、という動線です。」コロナ禍で一番気を付けなければいけない飲食。感染対策がしっかりと練られています。

「販売するメニューは豚汁、焼きそば、焼きいもの3種類です。仕入れから全て自分たちで行います。メンバーの家に集まって試作をしました。いい感じの出来です。」

豚汁、焼きそば、焼きいも。寒い日が続く今の時期に嬉しいものばかりです。

「4年振りに対面開催ということで、飲食ブースの運営をしたことがある人がほとんどいません。先輩方が残してくださった資料はありますが、前日までの動きがメインで当日の動きがわかりません。また、具体的なことは書いてなく、卒業した先輩にもいろいろと聞いてここまでやってきました。コロナさえなければって思いますね。」

金葉祭はまだまだ若いお祭りです。積み重ねられ始めたノウハウもコロナ禍で途絶えてしまいました。

子供も大人も楽しめる金葉祭

続いて実験工作部門。

「子供たちを対象とした実験企画や縁日を運営します。実験も自分たちで考え、試作をするなど準備を進めてきました。最後に対面開催したのが4年前ということで、先輩がいなくて手探り状態です。でもその分『自由に』できます。」

経験したことのある先輩方がいない中、方法を模索し続けている今年のお祭り。経験がないからこそ自由にできる。その捉え方は新鮮でした。

「工作企画では『どんぐりアクセサリー』や『まつぼっくりアクセサリー』づくりをすることができます。これがとてもかわいいです。ちゃんと煮沸処理済みなので、安心して作ってほしいです。」

煮沸処理済みというのは、世の中のお母さんにとって大変ありがたいです。みなさん、安心してたくさん作ってほしいです。

先輩に支えられながら

現在の金葉祭実行委員会で唯一4年前の金葉祭を経験したことがある農学院のあきたさんです。

「6年前から金葉祭実行委員会に所属しています。2018年の金葉祭は代表として経験しました。同期は卒業してしまって、当時のノウハウを知っている人が自分以外にいません。4年生以下は参加したことがないので、計画を立てる段階でびっくりするような計画を立てていることもありました。実際のお祭りを知らないから『そこで悩むんだ』と思うようなところで後輩たちが悩んでいて驚きました。」

「4年振りということでさらに自分より上の先輩たちにも頼りながら準備を進めてきました。ここまで金葉祭実行委員会を続けてきた理由は惰性もありますけど、やはり責任感だったり、自分が代表をしていた団体だったので気になるからですね。もちろん楽しいからっていうのもあります。後輩だけだと不安っていうのもありますけど(笑)」

「4年も間があいてしまうと地味なノウハウが失われているように感じます。」

金葉祭の当日の天気予報をみながらあきたさんと能登谷さんがお話していたときのことです。
金葉祭実行委員会のメンバーは当日オリジナルパーカーを着て運営します。10月の札幌、パーカー1枚でずっと屋外にいるのは寒すぎます。あきたさんは前回金葉祭が対面開催された際にはパーカーの中にダウンを着て運営をしていたようです。その話を聞いた1年生が「ダウン買わなきゃダメかな!?」と驚いた様子でした。「大丈夫かなぁ。」とあきたさん。

こういった地味で小さなノウハウ、本来だったら2年生、3年生の先輩が1年生に伝えていく引継ぎ資料に残すまでもない『地味なノウハウ』が失われつつあるのです。

コロナを乗り越えお祭りを繋いでいく

会場整理を担当する矢野さんはこう語ります。

「大学3年なので入学からずっとコロナの世代です。本当にできるのかどうかとまだふわふわしています。土日が本当に来るのか。まだ不安です。本当にできてしまうのかと今でも思っています。」

コロナ禍が始まったばかりで大学にほとんど通えず、新歓も例年のようにできなかった2020年。矢野さんも1年の後期までサークルに所属していませんでした。そんな時に入ったクラーク亭で金葉祭実行委員会のポスターを見つけました。これが矢野さんと金葉祭の出会いでした。
「今年はポスターの担当も兼任し、自分が入るきっかけとなったクラーク亭には毎年ポスターを貼らせてもらっている。」と話していました。

それから2年。いよいよ思い描いていた金葉祭が開催されようとしています。

「4年振りの対面開催ということで、みんなの頑張りが『秋の風物詩』としての金葉祭が地域の人に届いてほしいです。」と代表の能登谷さん。

4年振りの開催ということで、オンラインパンフレットの導入や、YOSAKOIソーランとのコラボステージなど新たな挑戦を続ける金葉祭実行委員会。今年の金葉祭実行委員会はおよそ60人。それ以外にも当日ボランティアも合わせ160人以上で金葉祭は運営されます。

金葉祭が対面で開催できなくても、先輩方は金葉祭をつないできてくれました。開催したくてもできなかった、先輩方の想いも背負い、いよいよ明日金葉祭が開幕します。

金葉祭スケジュール
10月29日(土)・30日(日)10:00〜21:00
会場:北大13条門 いちょう並木
両日ともに18:00より銀杏並木をライトアップ

About つき

生粋の道産子 北大で2年生してます