増える当事者のメディア露出
○マツコ・デラックスさんやryuchellさんなど、性的マイノリティと呼ばれる方々が、テレビで活躍されていることについて、当事者の皆さまにとって、良い影響・良くなかった影響などあれば教えてください。
特にバラエティー番組なら、相手をいじるのがとても大事であることは理解できます。 でも放送によって、当事者ならいじってもいいのだという風潮が無批判に広がるのは危うい影響だと感じます。もちろん有名人の方々のおかげで、マイノリティの存在が大々的に知ってもらえるのは良い影響だと思いますが。(小鳥遊)
小さな居場所を作ること
○直接的な偏見の目は減りつつも、LGBTQ+の当事者がもっと自由に自己を表現できるようになるには、まだまだ壁があると思います。当事者がもっと自由に自己表現できるような世の中のために、今必要なことはなんでしょうか?
制度が変わっても、人が変わらなければ意味がないと思います。ただ、同性婚制度の実現は大きな意味を持つと考えます。同性婚制度の実現で、当事者の多くが、自分は社会全体から守られていると実感することができます。 でも自分は、そこまで大きな制度改革の場で活躍しているわけではありません。なので自分としては、まずは当事者のための小さな居場所作りに関わっていきたいです。見ず知らずの人に対して自由に自己を表現できる社会へはまだまだ道半ばです。まずは、当事者が自由に話をできるコミュニティを一つ一つ増やしていくことが重要です。(小鳥遊)
北大公認LGBTQ+サークル「虹の集い」について
活動目的: セクシュアル・マイノリティ(多様な性のあり方のうち、比較的少数の性のあり方である人)の居場所作り
活動内容:月に1回の「つどい」(雑談会や勉強会)(注:2020年4月からはオンライン開催)
活動場所:北大構内
「虹の集い」公式HP:https://nijinotsudoi.wixsite.com/hokudai-lgbts
「虹の集い」公式Twitter:https://twitter.com/nijinotsudoi
瀬名波栄潤教授(虹の集い顧問)について
経歴:1995年米国サウスカロライナ大学博士課程修了(Ph.D. in English)、同大学客員助教授を経て、96年より北海道大学文学部助教授、准教授を経て、現職。 ジェンダー問題などについて造詣が深く、教育や研究活動の傍ら「虹の集い」顧問も務めている。
研究分野:英米文学、英語圏文学、ジェンダー・セクシュアリティ研究
研究室HP:https://www.let.hokudai.ac.jp/staff/senaha-eijun