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【飛ぶその一瞬のために】北大にもある!鳥人間サークル

“鳥人間コンテスト“

今年の7月31日、遠い琵琶湖で北大生が作った機体が1967m飛行したのをご存知ですか?

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右:2016年パイロット
  小水弘大さん(工学部機会知能工学科 3年)
左:2017年パイロット
  大塚 賢さん(理学部生物学科 2年)

今回は北大工学部の作業場で活動する「北海道大学人力飛行機製作サークルNorthernWings」の新旧パイロットの方にお話を伺いました。

北大にもある!鳥人間サークル

3年生が引退した今1、2年生24人で活動しています。
3年生が引退した今、1・2年生24人で活動しています。

後ろに見える左右対称な美しい機体。どうやって作るんですか?

「今の時期は機体の桁とよばれる機体の両サイドに伸びたカーボンパイプを製作しています。外注したり企業から買うと高いので、私たちはカーボンの薄いシート状のものをアルミパイプに巻き、手作りの電気炉で焼くなどの工程を経て手作りしています。機体の全てが手作りです!

大学生ならではの節約…

来年へ向けた機体の作製中
来年への機体のためカーボンパイプを作製中

1年間のスケジュールは?

「1年中機体作り続けて、大会前の4月頃に完成。その後は実際に飛ばしてみて練習します。オフシーズンはないですね(笑)」

ものづくりが好きなメンバーが集まっているからこそできることですね〜実際どこで飛ばしているんですか?

「練習場は滝川スカイパークさんが無料で貸してくれているので、車で3時間程かけてそこに向かいます。機体は分割できるようになっているので、トラックに積み込んで運びます。」

滝川スカイパークにて飛行練習
滝川スカイパークにて飛行練習

鳥人間が好きすぎるあまりに大型免許をとって来た先輩が運転してくれたそうです。恐るべき鳥人間愛…!

テレビ出演!鳥人間コンテスト2016出場秘話

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機体の名前は「Sak Upas」アイヌ語で「夏の雪」

今年の7月末に行われた鳥人間コンテストは、8月30日に地上波で放送され、今までの最高記録44mを更新し、1967.13m(5位)という記録を残しました。記録更新の秘訣とは?

「4年前に44mの記録を残し、2年前から機体が徐々に長距離飛ぶように、今年ようやく大会に出られて、機体の礎ができていたからだと思います。」

大会に出ること自体が難しいんですね。一番苦労したことはなんですか?

「書類を書くことです。書類選考で出られないこともあり、厳しいです。今年の書類はどのチームよりがんばった自信があります!絶対出る。という気持ちで書きました。

7月31日にコンテスト開催ですが、テスト期間では…?!

「やばいです笑 テスト受けて、琵琶湖行って、帰ってまたテストみたいな。」
「書類のためにテスト前なのにネタ出しなくちゃいけなくて、勉強したい…笑」

来年はテストのない時期であることを願いましょう…笑

実際のユニフォーム
実際のユニフォーム

飛んでいるときはどんな感覚は?

「最初は滑走路でタイヤの摩擦でガガガとなるんですが、急に滑る感じ、すーと。飛行機みたいに急上昇しないので、重力は感じないです。風が急に吹くと、失速してすとんと落ちてしまうので、怖くなりますね。」

空を飛ぶ気分を味わえるとは羨ましい!

「でも、楽しくて気持ちいいのは最初だけです。ずっと全力で漕いでいるので後半はきついです。ペダルも以外と重く、脚を止めちゃだめなのがしんどいですね。でも、達成感は尋常じゃないです!」

飛行後にはやはり涙もあったんですか?

「それが飛行後はすぐ泣かなかったんです。でも、プロペラ班の班長のお母さんに声かけられた瞬間涙が。安心したんですかね。みんなのところいった瞬間も何か言おうと思ったんですが、声が出なかったですね。」

こうして、
サークル員全員の1年間の思いを乗せた機体でのフライトは、10分弱飛び続け、1967.13 mという北大サークル最高記録で幕を閉じました。

About 中村 彩乃

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音楽を聴くこと、歌うこと、美味しいものを食べるのが大好きです。数量限定にはとことん弱い。