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北図書に眠るお宝_古今名作映画発見伝

嫌~な定期テストがひと段落し、段々と夏も近付き、大学生活でのイベント目白押しのこの頃。

皆さんいかがお過ごしだろうか?

色んなイベントがひっきりなしにやってきて、心が落ち着かない、どこかで一息つきたい…。

あるいはそういうのから解放されて、とりあえず暇をつぶしたい…。

今回は、そんな皆様にちょっとしたお役立ち情報をお届けしていこうと思う。

北大に眠るお宝とその所在

唐突だが、皆さん。

北図書のメディアルームに入ったことはあるだろうか?

そう、ここである。

特に一年生の頃など、書類のプリントや締め切り間近のレポートの追い込みに御用達になりがちな場所だ。(筆者は後者である)

そんな北図書メディアルーム、そこにはとんだお宝がざくざく眠っていることをご存知だろうか?

そう。映画である。

しかも全部タダで観られるのである。(ヤバい)

A〇azonのプライム会員だと月額大体500円のこのご時世。

学費というサブスクに加入しているHokudai Prime Video会員の皆様は、なんと大学にある映画が全てタダで観放題なわけだ。コスパがバグってますね。

さて、かといって「大学にある作品って正直そんな面白い作品ないんじゃないの…?」と皆様思われていることだろう。

だがそこは天下の北大、古今の名作がよりどりみどりだ。

有名どころではハリポタ(ファンタビ含む)全シリーズ、ジブリ作品全部、パイレーツオブカリビアン全シリーズ、スターウォーズ全作…etc。

これらはあくまで氷山の一角、古今の名作が山のように積まれている。

なお、それらは競合であるA〇azon Prime Video会員でも無料視聴できないものが多い。

コスパがバグってますね(2度目)

では、ここからが本題。

大学に来て講義を受けたはいいが、終わって時間を持て余している…。

そんな時、丁度ふと北図書を通りかかり、このメディアルームの存在を思い出す。

さて、そんな時、時間をつぶすために映画を一本選ぶとしたら…

今回は、そんなときに迷わないよう、北図書に山と積まれた玉石混交の映画の中から、筆者が選んだ「北図書にある名作」をいくつか紹介していこうと思う。

フラッと北図書に来た時、「そういえばこんな作品があるんだったな…」と思い出してくれると幸いだ。(観てくれるともっと幸いだ)

紹介映画の選定基準

今回は、以下の基準を用いて映画を選出している。

1.気軽に観られる映画であること

「大学に来てフラッと観る映画」を選出するわけなので、長くても2時間程度の比較的短い映画から選出した。たとえ名作でも、さすがにインド映画じみた長さのものは気軽には観れない…。

2.A〇azon Primeに入っていない作品であること

このご時世、割と多くの学生はA〇azon Primeを利用しているだろう。

なので、そこで無料で観られる作品はぜひそっちで観てほしい。(そっちの方が便利だし)

ここでは北大でしか(無料で)観られない作品を紹介していくこととする。

では、紹介をはじめていこう。

No.1 アンタッチャブル

・あらすじ
1930年。禁酒法下のシカゴでは、密造酒と闇酒場が巨大な市場を形成していた。
それに歯止めをかけるべく財務省から特別調査官として派遣された主人公は、初老の警官らと共にギャングの元締め(アル・カポネ)を追い詰めるべく奔走する。

・魅力_手に汗握るサスペンスとギャングの世界

本作を誉めだすと本当にキリがなくなるが、あえて一つ上げるなら俳優たちの演技だろう。

特に敵側の、ギャングの世界特有の「ヒリついた空気感」の演出。

文字通り「堂に入る」というレベルで、こちらは観ているだけなのに心底から「ヒェッ」となる場面が多い。

絵面の勢いで驚かすとか、やたらスプラッターとか、そういうのではなく「あ、これやらかしたわ…」という場面の雰囲気、それを作り出す俳優たちの演技は圧巻・必見だ。

もちろんカッコいいシーンはとことんカッコいいので、肝が冷えた後とことん盛り上がる、そんな情緒のジェットコースター体験もできる。すごい。

・魅力_「王道」がなぜ王道なのかわかる作品

本作のストーリーラインは極めてシンプル。

「主人公が巨悪を倒すために一癖も二癖もある仲間たちを集め、悪戦苦闘しながらあらゆる手段を使って巨悪を打倒する。」

いわば「勧善懲悪モノの王道」な脚本。現代では使い古された、といえばそれまでだ。

だが、アクション、名優の演技、台詞回し…全てが粋を極めた本作は、その「王道」がなぜここまで王道と言われるようになったかのまさにモデルケースである。

「王道」を形作った作品の一つ、ぜひご覧あれ。

No.2 ノッキン・オン・ヘブンズドア

・あらすじ
大病を患い余命宣告を受け、たまたま同室へ入院させられた見ず知らずの二人。テキーラをあおりながら「海を見たことが無い」という話をする片方の男に、もう一人が「天国で流行っている海の話を知らないと相手にして貰えない」と返す。そんな二人は酒の勢いで車を盗み、海を目指す旅に出る。はたして彼らは死ぬ前に海にたどり着くことができるか。

・魅力_タバコ、テキーラ、レモン、それと…

空腹は最高のスパイス、という言葉があるが、本作はそれと似ている。

言い換えるなら「死は生のスパイス」となるだろうが、同様に死を目前にした主人公たちは懸命に、何より残された生を楽しもうとする。

「海を見る」ため、言葉にすればそれだけのために。

しかしながら、先ほど挙げた雑な造語や陳腐な言葉では言い表せないほど、死を目前にした二人の生き抜こうとする姿は心の奥底に響く。

それとやたら本作のタバコとテキーラ(レモン添え)は美味そうに見える。

他にも魅力は山盛りだけど、悲しいことに本作は本当の魅力を言葉で語れないタイプの作品。

「ノッキン・オン・ヘブンズドア いいよね…」「いい…」を地でいく映画ノッキン・オン・ヘブンズドアをよろしく!(長い…)

No.3 パプリカ

あらすじ ()

・魅力「脳が理解を拒む」体験ができる、VR化したら絶対ダメな作品

今回あらすじを空白にしたのは理由がある。

「あらすじ」を要約できないのだ。

ジャンルとしてはSF。「色々なトラブルがあって作中世界の夢と現実、狂気と正気の境目が揺らいでいく。」概して言えばこういう作品だが、中身は全編通して情報の濁流、観ていると脳が揺らぐような錯覚に陥る。

だが、アニメーションの限界を超えてブッ飛んだ圧倒的な映像表現力、「わからん」「わかる」が入り混じった濃い内容と情報量とが相まって、視聴者の頭から出力されるのは「おもしろかった」「すげえ…すごくすごい…」が大半だ。

そういうわけで、正直「あらすじ」を語るのは無理。

多分この作品の感想を適切に言語化するには、今の人類の脳と言語上の語彙では不可能。

これも「本当の魅力を語れない」タイプの作品の一つ、そしてその極致。

「パプリカ いいよね…」 「いい…」を地でいく映画、パプリカをよろしく!(二度目)

おわりに

ふと立ち入った本屋で、本棚を漁るうち、意図せず「人生を変える一冊」に出会うことがある。

それと同じことが映画で、しかも無料でできる。

これはある意味、私たち北大生に許されたひとつの特権ともいえる。

この機会にぜひ。

「これが自分の人生を変えた映画だ」と語れる作品、北図書で探してみませんか?

注. 特に一年生の皆様へ

映画を見ようと入り浸りすぎて、講義に遅刻しないようご用心 (n敗)

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